薪窯直煮製法のだ塩

ご当地グルメ特産品
平成の復活、そして東日本大震災からの復活
薪窯直煮製法のだ塩

三陸野田村産の「のだ塩」

のだ塩が歴史的資料に登場するのは今から400年ほど前、1588(天正16)年のこと。藩政時代(江戸時代)1646(正保3)年には、南部藩宮古、野田通りに43基の塩釜があったとされています。
 
野田のある九戸地方は全国有数の砂鉄の産地であり鉄窯が安く手に入ったこと、また豊かな山々が海近くまで迫り海水もくみやすかったことなども背景にあり、「直煮」という昔ながらの製法で塩が作られました。
 
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牛方は一人で7頭のコテイ(3才以上の雄牛)を追って、細く険しい道を北上川渓流や、奥羽山脈に分け入り、沢内・鹿角方面までを交易圏として塩の行商をしていました。牛(ベコ)の背に塩を積んで運んだことから、行商人は「野田ベコ」の名で親しまれ、運搬ルートである道は「塩の道」と呼ばれました。
 
藩政時代の野田通産の塩は質を持って名声があり、南部野田塩は播州赤穂塩に次ぐ良質塩として江戸でも珍重されたといいます。
 
 

製塩の廃止と、終戦後の塩作り

野田は塩の産地として重要な位置を占めていましたが、明治に入り、1905(明治38)年に塩が専売制となり、1910(明治43)年にはすべての製塩が廃止されました。(*なお明治29年、昭和8年、三陸に大津波が襲来し大きな被害をもたらした。)
 
その後時は流れ、1945(昭和20)年の終戦に伴い、盛岡の専売局から塩を造ってほしいと要請があり、自給生産することに。当時村には子どもの頃見聞きしたものはあっても経験者は無く、なんとか塩釜を作り一から塩作りを始めたと言います。そこから自給製塩が盛んに行われるようになり、塩と米とが交換され食糧危機を救うことになりました。一時は野田村の中沢から下安家までの野田海岸に130棟の小屋が賑わい、町の家並みが浜に移転したようだと言われたそうです。
しかしその塩窯も、塩の価格暴落と専売局の指示もあり、徐々に姿を消していきました。
 

平成の復活、そして東日本大震災からの復活

1997年に塩専売制度が廃止となり、自然海塩ブームが到来。途絶えていた製塩が、平成の時代になって地元の青年会の活動をきっかけにが復活しました。
青年会では試行錯誤の上イベントで直煮製法を実演。はじめは村のイベント等で塩づくりを披露するにとどまっていたものの、やがて「この塩がほしい」という希望を受け、2003(平成15)年に「のだ塩ベコの道」の生産・販売が開始されました。
 
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その後野田港の一角に塩工房も構え、順調に実績を積み重ねていた矢先、2011(平成23)年の東日本大震災の大津波が村を襲い、港にあった塩工房も流失します。港周辺だけではなく村の中心部が壊滅的な被害を受け、塩工房の再建は危ぶまれました。
 
しかし全国から”早くのだ塩を再建してほしい”と応援の声が多く寄せられ、翌年の2月、高台(国民宿舎えぼし荘敷地内)に工房を新築し、復興の先駆けとして期待されました。
 
 
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塩焚職人が手塩にかけて作った「のだ塩」

新しい工房では、燃料は従来の重油ではなく、 薪火を使った伝統的な手法での製塩で復活しました。薪による火力で数日間じっくり加熱することで、より味わい深い塩になりました。
 
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塩の原料となる海水は、三陸・野田港の地下5メートル、自然に濾過された海水を使用しています。さらに木綿の布で丁寧に漉しながら、約4日間かけ薪をくべながらじっくり煮詰める昔ながらの「直煮製法」で作られます。できあがったら脱水した後、丸1日かけて乾燥させます。最後に不純物が混じっていないか手作業でチェック。そして袋詰めされます。
 
全ての行程は手作業。試行錯誤を繰り返し、まさに塩職人が"手塩にかけて"作った"のだ塩"は、時代を超え、歴史と共に愛されています。
 

ここで見られます!

のだ塩工房
販売する「のだ塩」すべてを作っている工房。平成23年2月に高台(国民宿舎えぼし荘 敷地内)に再建された、まだ新しい施設です。工房内には4基 の窯があり、2~4日かけて海水を煮て、1日かけて乾燥させます。見学ご希望の方は、「国民宿舎えぼし荘」フロントまでお申し出ください。(土日祝日除 く)
 
 

のだ塩使ってます!

まるきん大沢菓子店
手作りの季節の和菓子や洋菓子などが並ぶ、村唯一のお菓子屋さん。お土産の定番品・焼き菓子にも"のだ塩"が使われています。
 
レストランぱあぷる (「道の駅のだ」内)
このレストランの人気定番メニュー「野田塩ラーメン」。野田村産の自然海水塩『のだ塩』を使用したあっさりしながらも深みのある味わいがたまらないスープに、細いちぢれ麺がぴったり。
 
国民宿舎えぼし荘
ご予約制で「のだ塩作り体験」を受け入れています。約40分で、マイ塩ができあがり!(個人・団体可) またレストランでは"のだ塩ラーメン"もご賞味いただけます。
 
 

ここで買えます!

道の駅のだ・観光物産館ぱあぷる
「のだ塩」はもちろん、のだ塩を使ったお菓子やラーメン、お守り塩ストラップなどもここで。また「のだ塩ソフトクリーム」は行列もできる人気商品です!

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